光り輝く向こう側

"何か"に惹かれて、憧れて。その光の向こうへ。

夕焼けに染まる空、彼女の決意に

私が言える立場ではないのは十分承知の上だが、生きている上で 「選択」 と 「決断」 というのは避けて通れないものだ。

その 「選択」 を 「決断」 した以上、それに至る決意と諦めずに頑張り続ける継続と努力、どんな結果になろうともそれを受け止める覚悟を持ってこれからの日々を過ごしていくことになる。

その道へと進む境界線を越え、新たな世界に始めの一歩を踏み出していくのも...





私は優柔不断な性格だ。すぐにある物事に対しての選択をし、決断することが出来ないどころかその選択肢すら見出だせないこともしばしばある。

しかも、それに加えて大事な選択という時に限って臆病な部分が付きまとってくる。せっかく時間をかけてまで決めたことに対して、その一歩を踏み出す際に心のどこかで抵抗みたいなものが現れ、「本当にそれでいいのか?」 と問いただしてくる。そして、結局また振り出しに戻ってしまうのである。


たぶん、「怖い」 のだろう。自分を否定されること、その選択をして後悔すること、自分がいる安定した環境下から抜け出すこと...

また、それと同時にそれらのことをもう経験したくないという理由で、一歩を踏み出して積極的な行動が出来ずに消極的になる自分自身に対する苛立ちと不甲斐なさが募るばかりであった。





ある日にラブライブ!と出会った。その後のサンシャイン!!にも出会い、今もこうして追い続けていることに、出会って間もないあの当時には考えもしなかっただろう。

こんなにも長い間、このコンテンツと向き合っていることは、ここから活力や励ましみたいなものをずっと受け取り続けているからだと感じる。それだけ、自身に対しての影響が大きい。


その中でも、心揺さぶられたある子がいた。その子は私と似たような境遇や思いを抱えているようにも見えた。

後にその子は 「推し」 という存在になるのだが、正直に言ってしまえば、「推し」 というより 「こうなりたい」 という憧れと尊敬の方が強い。


あまり興味がない人もいるかもしれないが、どうしてその子へそういう思いを抱いたのか話そうと思う。自分自身もどうしてその子を推しているのか急に言われてしまうとなかなか上手く伝えられないというのもあり、お互い (?) のためにも書き残しておこうと思う。





ラブライブ!では、推しがすぐに決まった。あまりにも境遇や思いが自分自身と似ていたからだ。たぶん、自身と似た境遇を持つ人が気にかかるのだろう。

公式サイトでの彼女の自己紹介には、「クラスでもあまり目立たない、大人しい女の子。自信がなく、何をやろうとしても諦めてしまいがち。」 と。そんな彼女は 「アイドル」 というものに憧れを抱いていた。


その子の名前は 「小泉 花陽 」 である。


花陽は、1期4話でスクールアイドルに入部するかしないかで悩んでいた。

このお話の冒頭で幼少期からアイドルになるという夢を持っていたこと。そして、1期1話でUTXの外壁に設置されたスクリーンに映るA-RISEを見て目を輝かせている姿や1期3話で穂乃果たち二年生3人による講堂でのライブを観に来たところから、彼女はアイドルが好きであるということが目に見えて分かる。

しかし、花陽はなかなか入部することを決められずにいた。その世界に足を踏み入れる一歩を彼女は出せずにいる、というよりは躊躇っているように思える。


花陽はアイドルに必要なものはなんなのか知っていたことだと思う。それと自身の性格や現状から照らし合わせた時に自分は向いていないと感じてしまうのだろう。実際に勧誘されても彼女は断っていた。

そんな状況の中、凜や真姫、二年生3人との会話を通して花陽は入部を決意するのだが、授業での発表が上手くいかず、仕舞いには笑われてしまうことに自信を失くしてまた悩むことになる。



これまでの彼女の葛藤や姿はまるで自分を見ているかのようだった。それほどまでに重なって見えた。

彼女も自分と同じような道を進んでいるんだなあと思った。しかし、それは違った。



その後、花陽は凜、真姫に連れられ、二年生3人がいる屋上に向かった。そこで、彼女は一度躊躇うものの覚悟を決めて、思いを伝えるのだった。

握手を交わした時の彼女の顔はとても晴れやかなもので、空一面橙色に染める夕日の光とはまた違った眩きを放っているように。



その姿を見て、自分もああいう風になれるかな? いや、ならないとなと思った。

たったこれだけのことかもしれない。でも、確実に彼女はあの世界に一歩足を踏み入れた。今までその境界線を越えられずにその前までを何度も行ったり来たりしていた彼女が。

仲間の助けもあったのかもしれない。それでも、あの時、勇気を振り絞って歩み始めたのは紛れもなく彼女自身で決意して行動に移したものだ。


同じ立場にいると思っていた彼女はいつの間にか先へ進んでいた。一方で、私は何かに恐れてその場に立ち止まったままである。まるで臆病なのは私の方だ。

ここで、彼女の背中、姿を追いかけるように、自分も何かしらでもいいから変わろうと思えた。

こういう訳で、花陽を推すことになっていった。



先月に発売されたラブライブ!総合マガジンの最後にあるお話を読んで、ああ、だから私は彼女のようになりたいと思えたんだ。と改めて気付かされた。とてもいいお話なので機会があれば読んでほしい。


あの日から少しは何か変われただろうか。どうだろう。でも、いつかはあの時とは違った立場で同じ場所に立てていられたらいいなと思う。



思い切って一歩を踏み出せば ―― ほら。
だって今、この遠い小さな星の上からでも、その眺めはこんなにもキレイですてきだから。
ラブライブ!School idol diary ~小泉 花陽~




ラブライブ!サンシャイン!!では、前作の時とは違ってすぐに推しを決められずにいた。

ある時、スクフェスのサイドストーリーを聴いていた時に、ふと気になった子がいた。その子が 「国木田 花丸」 だった。



「マルのことはいいから、他のメンバーを応援してあげてほしいな。」



そう言われてしまうと逆に気になってしまう。これを受けて、彼女のことを推そうと決めた。

この時はまだ、そのように思っていて応援する立場にいたのだが、しだいに自分が応援されているような感覚になっていく。



1期4話冒頭で、花丸の過去が明かされる。実は運動が苦手だったことを知る。図書室で一人本を読むようになっていたことも。

花丸は図書室でルビィと出会い、しだいにルビィの夢を叶えるために奮闘するようになる。

淡島神社の階段ダッシュでルビィに一人で行くよう促した時やダイヤに説得した時の花丸の表情は覚悟を決めたように見えた。


あの日に出会ってから今までの時間の多くをきっと二人で過ごしていたに違いない。あの決断で、また過去のように彼女一人で過ごす時間に戻ってしまう。

それでも、自分のことを犠牲にしてまで友達のために何かをしてあげられる優しさとその行動に移せる姿を見て、自分は果たして同じようなことが出来るだろうかと思った。

しかし、その反面、花丸はその決断に対して気持ちが揺らいでいるように感じた。きっと彼女も悩んだ部分があったのだと思う。これからの日々やその選択をしてよかったのかなということ、そして何よりもスクールアイドルの活動に未練を残してしまうことが心の片隅に。

微かに射し込む夕日の木漏れ日は彼女の優しさと揺れる思いの両方を照らし出しているように見えた。



その後、ルビィや二年生3人によって入部を決意し、苦手だった運動にも頑張って乗り越えてきた彼女は、私にとってみればもう憧れと尊敬しかなかった。

今まで応援していた立場から、気付けば逆の立場になっていた。何かに頑張っていても辛くて逃げ出したいなという時、思い出すと、自分ももう少し頑張ってみようかなと思えるのだった。


以前あのようなことを言っていた彼女はもうすぐセンターに立つ日がやって来る。その時、彼女は何を思うのだろうか。その日を待ち遠しく思いながら...




私の 「推し」 は花丸なのだが、実はルビィの影響もかなり受けている。

ルビィが勇気を振り絞ってどんどん前へと踏み込んでいくその姿に、一歩を踏み出せずにいる自分が情けなく思えてしまう。それと同時になんとか踏み出してみようと。


ライブがある時には、私はペンライトの色をいつも黄色とピンクにしているのだ。お互いからいろいろなことを受け取っているからその色で照らしたいと決めている。





虹ヶ先は正直に言ってしまうと、まだそこまで追えておらず、まだ決まっていません。まぁ、たぶん、自分と似たような境遇の子を推しそうな気がします。


キャストさんは全員に対して尊敬の念が強いので、ある意味誰かを推すみたいなことは出来そうにないです。なんか推しっていう感じで見れないというかなんというか... 言葉では上手く説明出来ないですね... 悪い方向に誤解を生んでいないことを願う...。



ここまでお付き合い下さってありがとうございます。ちょっと久し振りに書いたので文章が堅苦しくなってしまったかもしれませんが、まぁ、こんな理由だったのかあっていう程度で知ってくれたらそれでいいです!

それでは、またの機会に...