光り輝く向こう側

"何か"に惹かれて、憧れて。その光の向こうへ。

五等分の花嫁を読んでほしいという話

今回はタイトルの通り、とにかく五等分の花嫁を読んでほしい。ただそれに尽きる内容です。


本屋に立ち寄ると漫画コーナーのところに目立つ場所や見つけやすいように配置されていたり、アニメショップでもそのグッズが置かれていて店舗によっては特集のようにひとつのコーナーとして取り上げていたりと注目を浴びている作品ですね。アニメ化もされていますし。

こういうのを何度も目にしてくると、どんなお話なのか気になる... というのが募り始めてきたので、ここ最近なんですが、この作品を読み始めました。


気付けば最新刊である10巻まで全て購入して読み終えてしまい、次の最新刊を早く出してくれ... この続きがどうなるのか気になる! という程までこの作品に引き込まれて。


これはぜひ他の人も読んでほしいというほどまでに感じた作品だったので、この作品に触れていない方がいるとするのなら、その方たちがこの作品に少しでも興味を持ってくれるといいなあと期待を込めつつ紹介もかねて書いてみました。





五等分の花嫁って?

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週刊少年マガジンで連載されており、ラブコメのジャンルに位置付けされている作品になります。


2019年に講談社漫画賞の少年部門を受賞されました。

もともとは読み切りとして掲載されていた作品なのですが、後に行われた読者アンケートによって連載がスタートしました。


なお、あらすじは

貧乏な生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。ところが教え子はなんと同級生!!しかも五つ子だった!!全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児!最初の課題は姉妹からの信頼を勝ち取ること…!?毎日がお祭り騒ぎ!中野家の五つ子が贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!
TVアニメ 五等分の花嫁 公式サイト イントロダクションより


というもの。もう少し詳しい内容等は次のところで。



https://pocket.shonenmagazine.com/episode/13932016480029113185
少年マガジン公式漫画アプリであるマガジンポケット ( こちらはWeb版 ) から現地点では3話まで無料で読むことが出来ます。


2019年1月にはアニメ1期が放送され、既に第2期の制作が決定されています。



どんなお話?

先程のイントロダクションで、高校生であるフータローが、同級生の中野家の五つ子の家庭教師になることが書かれています。


フータローは常に成績で学年1位という勉強が出来る人ではあるけれど、家族以外とは誰とも関わることもせず勉強しかしてきませんでした。

フータローは父親と妹のらいはの3人で暮らしているのだが、借金を抱えており家庭は貧しい生活を強いられていました。そんな状況の中でフータローは、らいはとの電話で父親が勝手に引き受けた家庭教師の仕事をしぶしぶ受けることに。

教え子が転向で同じクラスになった五月と思っていたフータローは彼女の自宅で教え子がなんと五月だけでなく一花・二乃・三玖・四葉の五つ子であることを知らされる。

しかも、この五つ子全員が落第寸前で勉強嫌い。そのほとんどがフータローの授業を受ける気がないどころか、話もまともに聞いてくれない。仕舞いには 「家庭教師なんかいらない」 とまで言われてしまう。

それでも、フータローは諦めることなく目標である『五つ子全員を無事に卒業させる』ために、まずは彼女たちの信頼を勝ち取るところから奮闘していく... というのがこのお話の冒頭になります。



この作品は、登場人物たちが不器用ながらもそれぞれ互いの関係や自身の悩み、葛藤等に向き合い、前へと進んでいくとても人間味のあるラブコメなんですね。


フータローは借金返済のために色んなバイトを経験する度に勉強しか出来ないことを痛感していて、そんなフータローが五つ子たちになんとしてでも勉強してもらえるように、試行錯誤してそれぞれ一花・二乃・三玖・四葉・五月と向き合っていく。そこで、それぞれが抱える悩みや葛藤が明かされていく中でフータローがそのことにもどうやって接していくのかというのが読む度に気になっていくんです。

また、フータローも彼女たちと向き合っていく中で、困難が待ち受けていたり、彼自身について悩んでしまったりすることもある時に、彼女たちが何か助言などの手助けをしていくっていう互いに補い合って協力していく感じが凄く良いんですよね。



そういったお話の展開の中で、五つ子、姉妹同士の愛や絆を強く感じるなあと。

この五つ子たちって、それぞれ個性がバラバラで性格も全然違うんですよ。得意なことも。好きな好みも。それ故に衝突が起きたりすることも。でも、彼女たちにはいつも共有しているものがあって、

誰かの失敗は五人で乗り越えること

誰かの幸せは五人で分かち合うこと

喜びも 悲しみも 怒りも 慈しみも

私たち全員で五等分ですから
第12話 今日はお休み⑥


姉妹やフータローから、自身の悩みや葛藤に向き合ってそれを乗り越えようとしていくのもこの作品の魅力だと思います。



ここまでの流れだと、本当にラブコメなのか?っていう感じがしますよね。


この物語の最初の一ページは、結婚式でフータローが新郎、その新婦である五つ子の誰かが花嫁衣装を着ている場面。


第1話で、既にフータローが五つ子の誰かと結ばれるということが確定しているのです!


なぜそうなのかと言われると、この時のフータローのセリフに、

夢を見ていた

君と出会った高校二年の日

あの夢のような日の夢を
第1話 五等分の花嫁


この後に、先程のイントロダクションの流れに繋がっているので、この『夢のような日』というのが、家庭教師先で五つ子と出会ったあの日を指しているからです。

それを踏まえて読者側はそれが既に分かっている状態で話が進んでいくので、もう、ものすごく誰が花嫁なのか気になって仕方がない。この中の “誰か” なのだから


しだいに過ごしていく中で、五つ子たちがフータローに対して複雑な感情を抱くようになっていきます。後にそれが “好き” という感情であることに気付いていく。

しかし、フータローは物語の冒頭で、恋は学業から最もかけ離れた愚かな行為だと思っているんですね。また、五つ子との関係は、雇われ教師という関係で友達とは違和感が... と感じていましたから。

そんなフータローに彼女自身のことを好きになってもらえるよう、五つ子たちが『恋』という今度は違ったベクトルでフータローと向き合っていくんです!


先程も言ったとおり五つ子はそれぞれ個性がバラバラなので、それぞれがフータローに対してアプローチしていくのも全く違ったものになっていて、時には嫉妬したり協力関係にあったりと、もう、その度に悶絶していました... いや、だって急にその一面を出してくるの?っていう不意打ちとかしてくるんですよ...

しかも、この中で結ばれるのはたったの一人というのも... この日を迎えた時はきっと五人で幸せを分かち合っているんだろうなあと。


このような感じでお話が進んでいきます。
次からは、構成に目を向けて。



サブタイトルにも注目!

その話におけるタイトルにも注目してほしいと思います。


タイトルを見た時に、今回はどんな話なのかなって想像するじゃないですか?

でも中には読む前だと想像がつかないものも少しばかりあったりするんです。だけれど、読んでいくうちにこのタイトルが示唆していることがなんとなく分かってくるような仕掛けになっているのも面白さのひとつだなあと。


例えば、『スクランブルエッグ』っていうタイトルのお話があるんですけど、これだけだと何の話なのか全く分からないじゃないですか。これに関係することなのかなって。

でも、読んでいくと、そういうことか!って。遊び心があるなあと。お話の内容が気になる方は是非読んでみて下さい。


対比関係になっているタイトルもあったりするのでなかなか面白いですよ!



対比関係や伏線も見所!

この作品は、対比関係にあたる部分が数多く見られます。“五つ子” という設定というのもあって姉妹の間やフータローとの言動だったり、そこから過去と比べてその人がどのように心情が変化していったりなどいろいろそこで後に気付くことも。

また、五つ子の父親とフータロー、または五つ子とはそれぞれどのような考えや思いがあるのか、なんていうのも注目すべき点ではないかなと。



伏線の張り方や回収なんかも注目すべきところです。


五つ子たちは、変装して別の姉妹になりきることが多々あるんです。それが、読者側にとっても誰が変装しているのかなかなか分かりづらい ( 分かりやすい場面もある )。

自分がこの人だと思って読んでいたのに気付いたら違う人だったということもあったりしました。そういう場面において何かしらの伏線というのが張られていて、フータローもそういうのを手掛かりとして見分けたりしているのかもなあというのが味わえたりすることも出来ます。

もう一度読んでみると、あっ、これがこうだったのか!って新たに気付くことも多いんですよ ( それはただ自分が伏線に気付かなかったという点もある ) 。

そういう点でのフータローと五つ子とのやり取りというのもまた面白いのです。




どうですかね? 少しばかりは興味を持って頂けたでしょうか?


この作品は本当に誰が花嫁なのか目が離せなくて、次の最新刊が待ち遠しい...

実は、最新刊である11巻が、9月17日に発売されるのです!( あと一週間切ってる! )



ぜひこの機会にも読んでみてはいかがでしょうか。