光り輝く向こう側

"何か"に惹かれて、憧れて。その光の向こうへ。

スペイン広場とAqoursの関係性

劇場版では鞠莉ちゃんが母親にスクールアイドルはくだらなくなんかない!と証明するためにAqoursの9人はスペイン広場でライブを披露しました。そのとき、スペイン広場で行うことに何か意味があるのかな?と思ったので自分なりの考えではあるもののまとめてみました。かなりこじつけに捉えてる部分もあるため受け取り方は読んで下さってる方自身におまかせします...




一年生がスペイン広場を選んだ理由

これについてはもう劇場版を見た方はわかっていると思うのですが一応書いておこうと思います。


劇場版では9人と月ちゃんでライブを行う場所を話し合っていたのですが、今回は一年生が自分たちで決めさせてほしいということでその後一年生はスペイン広場を選びました。


その理由としては花丸ちゃんが「なんとなく沼津の海岸の石階段に似てたから」と話してくれました。また、一年生編の劇場版のコミックアンソロジーで一年生がどういった経緯でスペイン広場を選んだのか述べられています。アンソロジーでは、Aqoursの始まりの場所である島郷海水浴場の石階段がスペイン階段と雰囲気が似ているということでこの場所に決まったことが判明しました。




ローマの休日とスペイン広場

Aqoursがライブを行ったスペイン広場は1953年に放映された映画「ローマの休日」に登場しています。「ローマの休日」はヨーロッパのある某国のアン王女が新聞記者のジョーと出会い、ローマの観光地を巡っていくなかでしだいに恋に落ちる物語。アン王女がスペイン広場でジェラートを食べているシーンは有名ですね。


このシーンの前にアン王女はジョーと一度別れ一人で市内を探索していたのですが、ジョーはその後をついてきており、偶然の再会を装ってスペイン広場でアン王女ともう一度出会うことになります。


ローマの休日」においてスペイン広場は別れた者が再び出会う場所として登場しているのだ。




ラブライブ!サンシャイン!!においても鞠莉ちゃんは一度果南ちゃんとダイヤさんと別れ、その後また戻って二人と再会する。


そのとき、偶然にも二人と再会したというわけではなく、彼女には自分の将来のことを放棄してまでも浦の星女学院に戻る明確な目的と意思を持って二人と再会した。これは、留学先でも浦の星女学院や二人のことを気にかけ、学校がどんな状況なのか常に確認していたのではないかと思われる。


これは先ほど説明したアン王女とジョーの再会と似ているのである。また、スペイン広場という場所が鞠莉ちゃん果南ちゃんダイヤさん三人の過去にはこんなことがあったというのを示していることにもなる。



そして、鞠莉ちゃんは果南ちゃんとダイヤさんの二人だけでなくAqoursという名のスクールアイドルにも一度別れている。浦の星女学院に戻るとのちにAqoursとなるまだ名前のないスクールアイドルができていることを知り、その後、果南ちゃんダイヤさんとともに加入しAqoursという名のスクールアイドルに別の形ではあるものの再会する。


しかも、そのアイドルグループの当時のメンバーであるようちかりこと初めて出会ったのはあの島郷海水浴場なのだ。



こうしてみると、スペイン広場がAqoursの始まりの場所である島郷海水浴場を投影していて、鞠莉ちゃんのAqoursとの再会とそのAqoursの始まりの二つの出来事をこの場所で想像することができる。


なので、ラブライブ!サンシャイン!!についてあまり知らなくても「ローマの休日」を見たことがある人はこのライブシーンにおいて彼女たち、特に鞠莉ちゃんについてはどんなことがあったのか詳しくまでとはいえないがある程度は知ることが出来るようになっているのだ。




スペイン広場の西洋ツツジ

スペイン広場でのライブシーンにおいて階段には花が咲いています。この花は西洋ツツジと呼ばれる花で別名アザレアとも言われます。アザレアの方がなじみがあって聞いたことがあるかもしれません。


ライブが始まると西洋ツツジの花はピンク色で一部白色が混じっています。ピンク色の西洋ツツジ花言葉は「青春の喜び」。鞠莉ちゃんをはじめ、Aqoursの9人がスクールアイドルとして今まで過ごしてきた日々はかけがえのないものであり、彼女たちにとってその時間は大切なものだったことを伝えているのではないかと思う。


f:id:luuche:20190203220212p:plain


そして、白色の西洋ツツジ花言葉は「あなたに愛されて幸せ」。幼少期に出会い一時は離ればなれになったけれどこれまで共に過ごしてきた果南ちゃんやダイヤさん、新しいAqoursとして一緒に頑張ってきた6人に対してこのことを伝えているのかもしれないし、この場所を選んだ一年生がそれぞれ他の6人に対して伝えているのかもしれないかなと。


そもそも一年生は一人で過ごしていた時期があったし、誘われて外の世界に入りこんだことで経験したことのない景色や感情、自分自身の変化なんかを知ることが出来たからそのきっかけをつくったり、つらいことがあっても励まして一緒に手助けしてくれたりした6人の彼女たちに向けてあの場所を選んだというのもあると思う。



これまではAqoursのメンバー同士による視点によって花言葉の意味が向けられていたが、それだけではなく、鞠莉ちゃんが鞠莉ママに対して視点を向けているということも考えられる。


鞠莉ママからしてみれば鞠莉ちゃんの行動は理解出来ない部分もあって鞠莉ちゃんの自由を奪うようなことまでしようとしていた。しかし、これは娘に対する心配だったり、将来を願っていたりなど大事に思っているからこその行動だと思う。

そして、鞠莉ちゃんはこれから自分の意思で生きていくことへの決意を持ってこのライブを披露した。このことを認めてほしいという思いとここまで育ててくれたことへの感謝の思いを持っていたとすれば、西洋ツツジが咲きほこるスペイン広場でのライブはその二つの思いを伝えるのに絶好な場所だったのです。



スペイン広場でのライブでも真ん中に咲いていた西洋ツツジの花は他の場所に咲いているものよりも少し白めなピンク色だったしライブ終盤では白色に変わっていた。その花の前に立っているのは鞠莉ちゃん。だから彼女がセンターでこの曲を披露したのかなと思ってたりする。


f:id:luuche:20190203221116p:plain

f:id:luuche:20190203221227p:plain




オベリスク日時計

スペイン広場には階段の最上段に一本のオベリスクが立っています。オベリスクはもともと太陽神の象徴でした。このオベリスクを利用して日時計の役割も担っていたそう。


f:id:luuche:20190203221343p:plain


日時計の投影棒は「グノモン」と呼ばれ、古代ギリシア語で「識別する者」という意味です。このオベリスクは鞠莉ママとしてみなすことができるのではないかと思われる。



Aqoursの物語はラブライブ!サンシャイン!!という作品で展開している。この「サンシャイン」という意味が物語の中でどういったことを示しているのかは人それぞれ考えがあると思う。


このとき、もしAqours9人のこれまでの軌跡を「サンシャイン」と仮定すると、日光がオベリスクに当たるということは、Aqours9人のこれまでの軌跡を鞠莉ママが目の当たりに見ていることになり、日時計としてのオベリスクは「識別する者」という意味を持つから、それらの軌跡から鞠莉ママが鞠莉ちゃんがやってきたことは無駄ではなかったのかを見定めていると考えることが出来なくはないはず...。太陽は常に移動するから日光の角度も変わる。日光の角度が変わることは彼女たちの軌跡も絶えず新しいものが上書きされていく...みたいな感じ。


うーん...ちょっとこれは確信が持てないのであまり気にしなくていいです。




浦の星女学院

オベリスクについて述べたところの画像を見てもらうと、オベリスクの後ろに二つの鐘楼がある建物が見えると思うのですが、この建物はトリニタ・デイ・モンティ教会です。スクフェスのおさんぽラリーのストーリー内にも登場しましたね。


このトリニタ・デイ・モンティ教会にはカトリックのスクールが併設されているのです。



浦の星女学院はG'sマガジンの設定だとカトリックの学校になっています。劇場版は基本的にはTVアニメの延長線だと思われるため、TVアニメでの浦の星女学院カトリックの学校なのかそれとも一般的な学校なのかはわからないので見当がつかないのですが、G'sの設定で考えると浦の星女学院としてみなすことができるのではないかと思う。


そうなってくると、前にも述べたようにスペイン広場がAqoursの始まりの場所である島郷海水浴場を投影していることと、浦の星女学院の前、またはその場所が見えるところで歌って踊る彼女たちの姿の二つのことが想像できるのかもしれない。


また、オベリスクについてのことにも触れれば浦の星女学院の前にたたずむ鞠莉ママとしても想像できるのかなと思う。




終わりに

今のところ自分が思ってることはこのくらいですかね。また何か発見したら書き足すかもしれないです。これを読んで少しでも彼女たちがなぜスペイン広場でライブを披露したのかについて関心を持ってくれたら書いた意味があったかなって思います。今はYouTubeでもライブシーンが見られるので、そのことについて頭の片隅において見ると違った見え方になるかなと思います。



出典画像:YouTube
https://youtu.be/6MtVoB9qhIs